平成18年度 古典講読009「徒然草 説話 枕草子」 シラバス(年間授業計画案)
※各シラバスは、御校の事情にあわせて、適宜加工していただいて結構です。
※ご利用は小社教科書ご採用校の先生方に限らせていただき、シラバス作成以外のご利用はご遠慮願います。
㈱右文書院 編集部
※ご利用は小社教科書ご採用校の先生方に限らせていただき、シラバス作成以外のご利用はご遠慮願います。
㈱右文書院 編集部
◎教科名:国語
- 科目名:古典講読
- 履修学年:2年
- 単位数:2単位(70時間)
- 使用教科書名:徒然草 説話〔古今著聞集 十訓抄 宇治拾遺物語 古事談 今昔物語集〕枕草子
- 発行者:右文書院
- 略称・記号:142 講読009
- 判型・総ページ数:A5・130ページ
【教科書・教材の採択評価】
- イ 表現・内容のわかりやすさ
- ロ 語彙・文法・知識 レベル
- ハ 表現・言語活動
- ニ 図表・写真などの使いやすさ
- ※上記各項目5段階評価による総合的判断
【教科書の構成について、特に配慮してある点】
- 教材として現代にも通じる親しみやすい内容のものが比較的多く取り上げられている。
- 教材の配列については、時代が現代に近いものを先に置くという方針のもと、 『徒然草』→「説話」→『枕草子』順に配置されており、「説話」は、さらに成立年代の新しいものから古いものへととなっている。
- 漢字のあて方、送り仮名、句読点の付け方、改行の仕方などで、底本との異同が散見するが、 妥当と思われる範囲のものであり、読み仮名の施し方なども含め、表記については配慮の跡が見られる。
- 注釈は脚注形式によっており、注解もおおむね適切であり、辞書を引けばわかる語句など省略してあり、 生徒の自主的学習に委ねるのと方針が垣間見える。
- 古典文法の概要は作品の読解に即して行う、という基本姿勢がうかがえ、 各教材ごとに注意すべき文法・語法事項が*を付して取り上げられている。
- 本文の理解に役立ち、学習意欲を喚起するような写真・図版が配置されており、巻末には「付録」として、 文法諸表のほか、清涼殿・後涼殿図、内裏略図、京都付近図などが掲載してある。
◎教科到達目標(学習指導要領)
- 古典としての古文を読むことによって、我が国の文化と伝統に対する関心を深め、生涯にわたって古典に親しむ態度を育てる。
- 日本文化の特質や日本文化と中国文化との関係について考えるとともに、古典への興味・関心を喚起させるために、 古典という言語文化を正しく継承し、それを現代に生かす態度を育てる。
- 情報化・国際化などの社会の変化に対応するために、目的や意図、相手や立場に応じて、 国語を的確に理解し適切に表現する能力の涵養を図るとともに、ものの見方、感じ方、考え方を広くし、 古典に親しむことによって人生を豊かにする態度を育てる。
◎学習内容(単元・教材名)
- 学期 1(4~7月)・2(9~12月)・3(1~2月)
- 時数 70時間
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『徒然草』単元(32時間)について
高校生段階で一度は読んでおきたいもの、『徒然草』の全体像が理解できるものを中心として、序段および終段(第二四三段)のほか、 〔世俗奇談〕六章段、〔芸の道〕五章段、〔人生随想〕六章段、〔四季ともののあはれ〕四章段、〔無常の相〕七章段、三十章段が採録してあり、 各章段は、「花はさかりに」(第一三七段)が後半部分を割愛してあるほかは、途中を省略することなく全文採録してある。
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「説話」単元(15時間)の教材について
- 『古今著聞集』三編、『十訓抄』二編、『宇治拾遺物語』四編、『古事談』一編、『今昔物語集』二編、計十二教材を採録してある。 当代の世態・人情に迫ることのできるものであり、現代との比較などが行いやすい教材が多い。
- 『古今著聞集』の三教材は、和歌・管絃の才能が、中古・中世において、処世上あるいは日常生活において、 いかに重要であったかを示すものであり、ものの見方・考え方を深めるのに役立つものである。
- 『十訓抄』「第一、可定心操振舞事」「第七、可専思慮事」から各一編。前者は、文字一つを変えるだけで問いかけの歌がそのまま返歌になるという面白さがあり、 後者は、成方の機知を感得させることに重点が置かれている。
- 『古本説話集』の祖型ともいうべき『古事談』は、「安養の尼と強盗」一編を教材化してある。 多少の抹香臭はあるものの、内容は生徒の興味を惹くものと思われる。
- 『今昔物語集』二編。「受領は倒るる所に土をつかめ」は、王朝時代における国司の強欲ぶりを象徴する話、 「わが影に恐れをなす男」は、勇者を装う臆病者の滑稽譚で、ともに現代にも通じる内容であり、興味をもって接しうる教材である。
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『枕草子』単元(23時間)について
『枕草子』とはどのような作品であり、自然や人間に対する清少納言の鋭い観察眼と巧みな描写とが味わえ、筆者の人間像がうかがい知れる、という観点から、 自然観照を主とした〔四季随想〕五章段、類集的諸段いわゆる〔ものづくし〕五章段(うち「すさまじきもの」(二五段)だけは、途中省略し後半部分が割愛してある)、 〔宮廷生活〕七章段(終段「この草子」を含む)十七章段が選定してある。なお、〔ものづくし〕「五 ありがたきもの」が「言語活動教材」として位置づけられている。
◎評価ポイント(観点・重点)
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評価規準(方法)A(学習者の能力)
- 関心・意欲・態度
- 思考力・判断力
- 資料活用の技能・表現力
- 知識・理解
- 学習進度確認小テスト(月毎)
- 中間考査・期末考査等の結果
◎学習活動
- 朗読・話し合い・感想文・課題レポート提出等の言語活動
- インターネットの活用
- 資料の活用(学校図書室の利用)
- 視聴覚教材の活用(視聴覚室の利用)
- ※回数、学期・月などは、学校個々の事情に合わせて、適宜お書き込み願います。
◎学習方法
- 教科書はもちろん、副教材・視聴覚教材等を活用し、さらにはインターネット検索や学校図書館の資料等の活用して、積極的に学習する。
◎学習上の留意点(生徒への注意事項)
- 授業では必要に応じて板書やプリント等を配布するので、それらを活用するためにも、なるべく科目ごとのノートやファイルとじ等を用意すること。
- 古文を学ぶ上では、言語的・視覚的な感覚が要求されるので、常に学習の各場面で、古語辞典・図表便覧等を携行、参照する。
- レポート提出や発表においては、自分の考え・意見をまとめ、それが表現できるよう心がけて学習する。なお、レポートの課題や参考資料等について相談等あれば、教科担当者に尋ねること。
◎評価方法について
- 授業への取り組み、レポート、定期考査等を中心に上記評価基準Aの観点によって、総合的に評価する。
- 古文作品・教材は互いに関連し影響しあっているので、その関係に留意して学習する。 また、学習の評価は、定期考査に加え、レポートへの取り組み姿勢や朗読・課題発表等に対しても行う。 特に、自分なりの考えをまとめ、それを書いたり発表できるかなどを総合的に勘案して判断する。
■ 1学期
教科書ページ | 教材名 | 評基A | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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■ 2学期
教科書ページ | 教材名 | 評基A | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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■ 3学期
教科書ページ | 教材名 | 評基A | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●付録
一 動詞活用表
二 形容詞・形容動詞活用表
三 古語敬語動詞
四 古語助動詞活用表
五 古語助詞一覧表
六 五十音図、月の異名、時刻・方位・十二支
七 大内裏図
八 内裏略図、清涼殿略図
九 京都付近図
十 日本古典文学関係年表
カラー口絵 4葉