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HOME  >  教科書  >  シラバス  古典講読008「源氏物語・大鏡・評論」
    平成18年度  古典講読008「源氏物語・大鏡・評論」  シラバス(年間授業計画案)
※各シラバスは、御校の事情にあわせて、適宜加工していただいて結構です。
※ご利用は小社教科書ご採用校の先生方に限らせていただき、シラバス作成以外のご利用はご遠慮願います。
㈱右文書院 編集部

◎教科名:国語

  • 科目名:古典講読
  • 履修学年:2・3年
  • 単位数:2単位(70時間)
  • 使用教科書名:源氏物語 大鏡 評論
  • 発行者:右文書院
  • 略称・記号:142 講読008
  • 判型・総ページ数:A5・146ページ

【教科書・教材の採択評価】

  • イ 表現・内容のわかりやすさ
  • ロ 語彙・文法・知識 レベル
  • ハ 表現・言語活動
  • ニ 図表・写真などの使いやすさ
  • 上記各項目5段階評価による総合的判断(教科書採択調査資料として)

【教科書の構成について、特に配慮してある点】

  1. 作品としてまとまった分量のあるものを読ませるという「古典講読」の趣旨に適うものであり、単に教材を寄せ集めたというのでなく、 それぞれの作品の要となる部分を取り上げて編集してあり、『源氏物語』なり『大鏡』なりを確かに読んだという、手応えのある教科書に仕上がっている。
  2. 教材の配列については、『源氏物語』では光源氏の生誕からその栄華の絶頂までと彼を取りまく主要女性を中心に構成されており、 また、新たに「宇治十帖」から三帖が追補されている。『大鏡』では藤原氏一門の政権奪取の過程や「一のひと」=藤原道長について描写された段落が適宜配置されており、 「評論」では、主要文芸ジャンル(和歌・随筆・日記・物語(成立)・能楽・俳諧・文芸の各論)に関する古人の要を得た論評が、成立年代順に構成されている。
  3. 漢字のあて方、送り仮名、句読点の付け方、改行の仕方などで、底本との異同が散見するが、 妥当と思われる範囲のものであり、読み仮名の施し方なども含め、表記については配慮の跡が見られる。
  4. 注釈は脚注形式によっており、注解もおおむね適切であり、辞書を引けばわかる語句などは省略してあって、生徒の自主的学習に委ねるのと方針が垣間見える。
  5. 古典文法の概要は作品の読解に即して行う、という基本姿勢がうかがえ、各教材ごとに注意すべき文法・語法事項が*を付して適宜取り上げられている。
  6. 本文の理解に役立ち、学習意欲を喚起するようなカラー口絵や写真・図版が配置されており、巻末には「付録」として、 文法諸表のほか、清涼殿図、内裏略図、旧国名・都道府県名対照地図、大内裏略図、京都付近図などが掲載してある。

◎教科到達目標(学習指導要領)

  1. 古典としての古文を読むことによって、我が国の文化と伝統に対する関心を深め、生涯にわたって古典に親しむ態度を育てる。
  2. 日本文化の特質や日本文化と中国文化との関係について考えるとともに、古典への興味・関心を喚起させるために、古典という言語文化を正しく継承し、それを現代に生かす態度を育てる。
  3. 情報化・国際化などの社会の変化に対応するために、目的や意図、相手や立場に応じて、国語を的確に理解し適切に表現する能力の涵養を図るとともに、 ものの見方、感じ方、考え方を広くし、古典に親しむことによって人生を豊かにする態度を育てる。

  1. わが国古典における物語文学の最高峰『源氏物語』と歴史物語の傑作『大鏡』および画時代的な古典「評論」に触れて、物事を見る視点を拡げて、 ものの見方・感じ方を深めるとともに、個人としての人間性を高めさせるようにする。
  2. 「評論」においては、既習教材との有機的な連関にも注意を促して、学習させる。
  3. 学習者の自学自習の妨げにならない程度において、適切な注が施され、 学習の手引きとして【研究】を配してあり、 表現学習や言語活動についての配慮や教材理解の手助けとなる写真・図版なども配してあるので、これらを大いに活用して学習させる。

◎学習内容(単元・教材名)

学期 1(4~7月)・2(9~12月)・3(1~2月)

単位・時数 2単位・70時間

  1. 「源氏物語」単元(26時間)の教材について

    物語文学としての特色を掲げるため、全五十四帖の中から、光源氏と彼を取りまく主要女性を中心とした内容構成になっており、物語の全体像が把握できるよう、新たに「宇治十帖」を加えて、「源氏物語」とはこういうものであるという、筋の流れにも配慮を怠らない配列がなされている。

    ●学習活動
    1. 現代語にはない古語について、辞典などで意味を調べ、本文に適した意味を捉える。
    2. 会話文や話題の展開について整理する目を養い、登場人物の心理や感情を理解する。
    3. 特に印象の深かった帖について、自分の考えや意見をまとめ、クラスなどで積極的に発表する。
    4. 『源氏物語』における、優れた表現や構成の巧みさを指摘するとともに、主要登場人物の言動を通して、彼らの心理や考え方をまとめる。
    5. 作者紫式部の、自然観照眼や人間観察・描写の仕方の特色やその優れた点を、本文や「評論」中の「紫式部日記」などを参考にして指摘し、彼女の考え方や思想・心情について、自分の意見や考えをまとめ、発表する。

  2. 「大鏡」単元(21時間)について

    歴史物語とは、史実を踏まえながらも、作者の叙述目的に沿って、話を面白可笑しくかつ興味深くするための工夫、誇張(一一)や虚構(フィクション)(一〇)が施されているということを前提に 、以下の二つの観点、(1)藤原氏一門が政権を獲得するための手段や一門内での確執といった史実的記述が読みとれ、 (2)「大鏡」の叙述目的の一つである藤原道長の人物像とその栄華に関する描写をも味読できるよう、配列・構成には特に意を用いてある。 前者の観点による教材は二・三・四・六、後者によるものは七・八・九・一〇・一一である。 なお、道長が栄華の頂点を極めた八は、底本では四の後に来るが、九以下一一までの内容と直接対照できるよう、あえて配列しなおしてある。

    ●学習活動
    1. 基本的には史実に忠実な歴史書と、史実を踏まえながらもあくまでも虚構(フィクション)である歴史物語との違いに注目する。
    2. 各段の読解を正確に行い、各段の要約をまとめてそれぞれの内容を的確に把握する。
    3. 作者の複数ある叙述目的を指摘し、どの段がどの目的に添って描かれたものか指摘する。
    4. 『大鏡』における、優れた表現や構成の巧みさを指摘するとともに、主要登場人物の言動を通して、彼らの心理や考え方をまとめる。
    5. 物語作者の、自然観照眼や人間観察・描写の仕方の特色やその優れた点を指摘し、彼の考え方や思想・心情について、自分の意見や考えをまとめ発表する。

  3. 「評論」単元(23時間)について

    古典評論は、ともすればその内容が特殊に偏り、生徒の理解を超えるものも少なくないが、わが古人(いにしえびと)が文芸というものをどのように捉えていたかを学ぶことは重要である。 画時代的な評論教材を通して、古人の文芸観やその批評精神に触れることは、古典に対する興味・関心が育まれるだけでなく、広い視野に立ってものごとを多角的に見る眼も養え、 自己確立の過程においてその人間性をより豊かなものにする方途ともなりえよう。すでに学習した個々の作品を踏まえて、 「歌論・人物論・文についての論・能楽論・俳論・文芸論」から重点的に抄出してあり、文学作品と評論との有機的関係やその発展過程を鳥瞰できよう。 なお、「無名草子」底本は「いとめでたきもの」が「紫式部と『源氏物語』」より先に配列されているが、本書では文学論・人物論を主とする観点から配列を入れ替えてある。

    ●学習活動
    1. 古典評論と現代の文芸評論について比較検討し、特に印象に残った古典評論について、意見文を書いて発表する。
    2. 「俳論」三教材から実作の要点をまとめ、俳句を作ってクラスで発表し相互批評する。
    3. 既習の古典作品の中から、評論してみたいものを選んで評論文を書き、発表する。
    4. 大学入試などにも出題される作品が多いので、本文以外にも目を通しておく。

◎評価ポイント(観点・重点)

評価規準(方法)A(学習者の能力)
  1. 関心・意欲・態度
  2. 思考力・判断力
  3. 資料活用の技能・表現力
  4. 知識・理解
  • 学習進度確認小テスト(月毎)
  • 中間考査・期末考査等の結果

◎学習活動

古典の授業は、教授者の一方通行になりがちであり、朗読テープやスライドなど視覚・聴覚的側面を補強して、 その弊を軽減すると同時に、学習者の興味・関心が持続するような工夫を様々に凝らされたい。
  • 朗読・話し合い・感想文・課題レポート提出等の言語活動を積極的に行う。
  • インターネットも参考資料の検索など、適宜活用する。
  • 図書資料の活用(学校図書室の利用)。
  • 視聴覚教材(スライドなど)の活用(視聴覚室の利用)。

※回数、学期・月などは、学校個々の事情に合わせて、適宜お書き込み願います。


◎学習方法

  • 教科書はもちろん、副教材・視聴覚教材等を活用し、さらにはインターネット検索や学校図書館の図書資料等の活用して、積極的に学習する。

◎学習上の留意点(生徒への注意事項)

  • 授業では必要に応じて板書やプリント等を配布するので、それらを活用するためにも、なるべく科目ごとのノートやファイルとじ等を用意すること。
  • 古典学習においては、言語的・視聴覚的な感覚が特に要求されるので、常に学習の各場面で、古語辞典・図表便覧等を携行、参照するよう心がけること。
  • レポート提出や発表においては、自分の考え・意見をまとめ、それが表現できるよう心がけて学習する。なお、レポートの課題や参考資料等について相談等あれば、教科担当者に尋ねること。
  • 学校行事や長期休暇などがあるので、授業進度や考査範囲などについては、教科主任(責任者)を中心に見直しを行い、その都度知らせるので、注意すること。

◎評価方法について

  • 授業への取り組み、レポート、定期考査等を中心に上記評価基準Aの観点によって、総合的に評価する。
  • 古典作品(に限らないが)は互いに関連し影響しあっている側面が強いので、その関係に留意して学習する。 また、学習の評価は、定期考査に加え、レポートへの取り組み姿勢や朗読・課題発表等に対しても行う。 特に、自分なりの考えをまとめ、それをまとめたり書いたりして、積極的に発表できるかなどを、総合的に勘案して判断する。


■ 一学期
単元(単位/時間) 教材名 評基A
源氏物語(0.7/27)
桐壺 「光源氏の生誕」
「母更衣の死」
「賢き相人」
夕顔 「夕顔の宿」
「霧深き暁」
「廃院の怪」
若紫 「雀慕ふ少女」
須磨 「須磨の秋」
明石 「あらしの夜」
玉鬘 「めぐりあひ」
「まことと偽り」
「物語の本質」
野分 「野分の六条院」
御法 「病める紫の上」
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■ 二学期
単元(単位/時間) 教材名 評基A
(宇治十帖)
東屋 「中の君と浮舟」
浮舟 「入水の決意」
夢の浮橋 「小野の山里」
「返りごとせぬ浮舟」
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大鏡(0.6 /21)
雲林院にて
花山寺の出家
筑紫の道真
素腹の后
宣耀殿の女御
堀川殿、最後の参内
隆家と道長 [言語活動教材]
三船の誉れ
影をば踏まで、面をや踏まぬ
一〇 競射
一一 女院と道長
一二 鶯宿梅
一三 巻末
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■ 三学期
単元(単位/時間) 教材名 評基A
評論(0.7/22)
やまと歌は(歌論)(古今和歌集・仮名序)
和泉式部・赤染衛門・清少納言(人物論)(紫式部日記)
いとめでたきもの(文についての論)(無名草子)
紫式部と『源氏物語』(『源氏』成立論)(無名草子)
深草の里(歌論)(無名抄)
初心忘るべからず(能楽論)(花鏡)
発端(俳論)(笈の小文)
柴門の辞(俳論)(風俗文選)
先師評(俳論)(去来抄)
不易流行(俳論)(三冊子)
「もののあはれ」といふこと(文芸論)(源氏物語玉の御櫛)
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●付録
一 動詞活用表
二 形容詞・形容動詞活用表
三 古語敬語動詞
四 古語助動詞活用表
五 古語助詞一覧表
六 五十音図、月の異名、時刻・方位・十二支
(見返し・2色刷) 旧国名・都道府県名対照地図  大内裏略図 京都付近図
カラー口絵 4葉